3声が続く場合の声調変化
一般的な教科書では、
2文字の単語で、
3声が2個続くと、
「3声+3声」が「 2声+3声」変わると学びます。
水饺(水餃子)
shui3 jiao3は、実際に発音するときはshui2 jiao3に変調します。
また、
你好(こんにちは)
ni3 hao3は、ni2 hao3に変調します。
読みやすいから変調する
なぜこのように変調するのかというと、その方が読みやすいからです。
連続で3声を発音すると、低い音が特徴である3声ですが、後ろの3声が3声に聞こえにくくなります。そのため、前を2声に変えます。
注意すべきは、変調によって3-3は2-3で発音するのに、ピンインの表記はあくまで本来のni3 hao3 (Nǐ hǎo)のままにします。
もし、ピンインを試験で問われることがあれば、ni2 hao3と書くと間違えになります。
3声が3つ以上続く場合
では、3文字の単語や単語を跨いで、
3声が3つ以上続く場合はどうなるでしょうか?
結論からいいますと次のようになります。
- 基本的に最後の3声以外は2声に変調する
- 3つ以上3声が繋がる場合は、意味による区切りを判断して変調させる
いくつか例を見てみましょう。
例1
3声が3つ以上続く場合、基本的には最後の3声以外全て2声に変わります。
总统府(総統府)
zong3 tong3 fu3 が zong2 tong2 fu3 に変わります。
3声+3声+3声 → 2声+2声+3声
このように、最後以外の前にある3声が2声に変調します。
**
ただし、意味の区切りによっては
3声+3声+3声 → 3声+2声+3声
の様に、最初の3声がそのまま3声のままになります。
例2
我姐姐(私の姉)
wo3 jie3 jie0 ※便宜的に軽声を「0」と表記しています。
こちらは、単語を跨いで
wo2 jie3 jie0
のように変調します。
例3
我很好(私はとてもいいです)
wo3 hen3 hao3は、
先のルールで言えば、
wo2 hen2 hao3になります。
しかし、
很好(hen2 hao3)を意味のつながりが強いと考える場合、
全体は、我 很好 wo3 / hen2 hao3 となります。
wo3 / hen2 hao3の方が、wo2 hen2 hao3よりも「hen2 hao3」が強調されている感じがあります。
どちらの変調のパターンでも間違いではありません。
意味を考えて、結びつきの強さでどこを変調させるか考えましょう。
例4
小李 / 比我 / 小 / 五岁
xiao3 li3 bi3 wo3 xiao3 wu3 sui4
「小李」は「李さん」という一人の名前+敬称なので、意味の結びつきはとても強いです。なので、「李」は必ず第2声になります。
一方で、「李」と「比」は意味が明確に区切れていますから、「李」は第2声に変化させずに3声のまま発音する人が多いでしょう。
「比我」は1つの意味の固まりなので、「比」は必ず第2声で読みます。しかし「我」と「小」は意味が区切れていますから、「我」は第2声になる人と第3声のままでもどちらでもいいでしょう。
つまり、以下の2つどちらでも大丈夫です。
xiao2 li3 / bi2 wo3 /xiao2 wu3 sui4
xiao2 li3 / bi2 wo2 xiao2 wu3 sui4
例5
また、一息ついて読む場合も、そのまとまりで変調します。
9955
jiu3 jiu3 wu3 wu3
のような場合、
一気に読む場合、「第二声+第二声+第二声+第三声」
jiu2 jiu2 wu2 wu3
「99、55」で区切って読むと「第二声+第三声」「第二声+第三声」となります。
jiu2 jiu3 wu2 wu3
**
以上、まとめると次のようになります。
- 基本的に最後の3声以外は2声に変調する
- 3つ以上3声が繋がる場合は、意味による区切りを判断して変調させる
少し複雑なので頭で覚えようとせず、実際の発音を沢山聞いて自分でも発音し身体で覚えていきましょう。慣れれば、頭で考えなくても自然に変調させることができるようになってきます。