PaoChai中国語独学完全マップ【最効率の勉強法】

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中国語「瞬間中作文」トレーニングマニュアル

「瞬間中作文」のトレーニングは、日本語文とそれに対応する中国語の文が書かれている教材を使い、

母国語の文(日本語文)だけを見て瞬時に学習言語の文(中国語文)を作って発音する

というトレーニングです。

1回のトレーニングでは、短文が10文〜30文程度の量のものを1タスクとして単位とし、全ての短文を「瞬間中作文」(以下、手順説明します)したらこのタスクの1サイクル終了です。1つタスクについて時間をあけて合計8サイクル行うのが目安です。

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「瞬間中作文」の目的

主な目的は、「中国語化」能力と「音声化」能力の向上です。

学習者が中国語を話すときは基本、次のステップを踏みます。

①概念化:「私は日本人です」というと決める
②中国語化:決めた内容を中国語にする
③音声化:「wo3 shi4 ri4 ben3 ren2」と発話する

「瞬間中作文」では、文法やフレーズを“使える”ようにして「中国語化」と「音声化」ができる力を高めます。

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話せる中国語を50にし、100にし、1000、5000、10000…と増やす

“話せる”とは、ある内容を表現しようと思ったときに、それを中国語の単語を文法を使って組み立て自然な発音で発話できることです。自分の日本語の伝達力、会話力、表現力と同等のものを想定し、中国語でもそれと同じような能力が発揮できるようになることとを目標にします。

「瞬間中作文」により、頭の中に「中国語の音」と「意味」の生きた関連付けを構築していくことにより、そう思ったり、言おうと考えた瞬間に「脳内に築かれた単語と文法のデータベース」から中国語が瞬時に口から出てくる、という状況を作り出すことを目標にしています。

例えば、「おはよう」「ありがとう」「またね」と言おうと思ったら、你好,谢谢,再见という中国語が即座に口に出てくるようにします。この你好,谢谢,再见に当たる表現の量を50にし、100にし、1000、2500、5000、10000に増やしていき、同時にその表現の質と内容を洗練させていき、自分の日本語のレベルまで近づけることが目標です。音声だけでは脳内への定着が弱いので、文字や文法知識、理解などと絡めて総合的な音のネットワークを強化します。

「瞬間中作文」トレーニングの手順

以下、トレーニングの具体的な手順ですが、どの教材を使っても基本的には同じです。「中国語独学完全マップ」では、文法基礎として一般的な中国語の初級文法を、「瞬間中作文」に最適化した教材として『中国語の基礎 発音と文法』の200文を使います。

「中国語独学完全マップ」では、まずは以下が「瞬間中作文」のトレーニングです。

Lv.02 :T030 文法基礎1/8 ※このタスクのみ32文です。
Lv.02 :T037 文法基礎2/8 ※これ以降は全て24文です。
Lv.03 :T044 文法基礎3/8
Lv.03 :T051 文法基礎4/8
Lv.04 :T058 文法基礎5/8
Lv.04 :T065 文法基礎6/8
Lv.05 :T072 文法基礎7/8
Lv.05 :T079 文法基礎8/8

(Lv.06以降は『口を鍛える中国語作文』を使い1タスク24文で「瞬間中作文」を行います。)

T030のタスクはこれまで【理論】で理解した文法基礎を“使える”ようにするための【トレーニング】です。「瞬間中作文」の各タスクは基本的に8回程度サイクルを回す必要があります。

T030のタスクである文法基礎1/8(『中国語の基礎 発音と文法』第6課〜第9課)には次のような日本語文とそれに対応する中国語の文が並んでいます(一部です)。

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第1サイクル

それでは、最初のサイクルです。はじめてこのテキストにあたるわけですから、このサイクルではじっくりと4つのstepを踏みます。

■step1.まず、日本語文の内容を理解して中作文をします。

ここで気をつけるのは無駄に時間を費やさないと言うことです。

決して一つの文に1分も2分も熟考しないで下さい。瞬間中作文は言いたいことを瞬時に中国語にする反射神経を鍛えるトレーニングです。1文につき長くても10〜20秒で切り上げて下さい。

中作文の際には、日本語から中国語に中作文するとき、文の丸暗記は絶対にしないでください。日本語から、どのような中国語の文法と単語を使って(構造を理解して)中国語に変換してください。そうでないと「知っている」から“使える”力に変わりません。

■step2.次に文ごとに中国語の文を見て答えあわせをして構造からどのように変換されるかを理解し、納得します。

■step3.中国語の文を口に落ち着ける作業をします。

理解・納得した中国語の文を、テキストを見ながら何度か音読して下さい。口になじんだら、テキストから目を離し数回唱えます。テキストを見ながらの音読も、テキストから目を離した暗唱も、単なる音にならないように文構造と意味をしっかり感じ、発話実感を込めて中国語の文を再生して下さい。例えば「明日の夜は時間がありますか」の文なら、実際に友達を目の前にして誘う気持ちを込めて言いましょう。外国語の習得には多少の芝居っ気が必要です。

テキストから目を離し、スムーズに2〜3回言えれば次の文に移って下さい。反復回数は当然ながら文の難度によって変化します。難しい文だと、口に落ち着けるためにはそれなりの回数を繰り返さなければならないでしょう。いずれにしても、音読ジョグのように数十回も繰り返す必要はありません。

一般的な中国語の試験では中国語を静止的な知識として扱いますから、理解できたらお終いで、この繰り返しの作業がないがしろにされています。中国語を使いこなすことがゴールでないので無理からぬことです。何を目的にするかによってトレーニングの方法は全く異なってきます。「わかっていること」を「“使える”こと」にするためにはわかりきったことを繰り返すことが欠かせません

上のstep1〜3は個々の1つの文について連続して行います。1つ目の文に対して1〜3が終わったら、2つ目の文に行き、このように24文(or32文)まで終わったら、step4に移ります。

■step4.24文全部の「中作文の流し」を行います。

「中作文の流し」とは、各項目の仕上げとして24の中国語の文を川が流れるように、なめらかに連続的に再生していくことです。日本語文を見ながら、1〜3のstepで口に落ち着かせた中国語の文が口からすらすらとでるように状態にして下さい。

途中でつまずいて流れを止める文があれば、その文についてはstep3に戻り再び口に落ち着けます。このようにして流れを堰きとめる個所を復習しながら24文すべて終わったら、一文目に戻り同じ要領で「中作文の流し」を行います。このようにすると苦手な文は当然繰り返しの回数が増えますから自然に弱点を補強することになります。

「中作文の流し」を何度か繰り返してすべての文が発話実感を伴ってすらすらといえるようになったらそのサイクルは終わりです。

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第2サイクル以降 

第2サイクルから後はすべて同じで、第1サイクルのstep4.の「中作文の流し」だけを行います。もちろん流れをせきとめる中国語の文はstep3に戻り口に落ち着ける作業をしながらです。とはいっても、第1サイクルで4つのstepを踏み、特にstep3でしっかり口に落ち着けているので、トレーニングは順調に進むでしょう。

サイクルトレーニングの特長は、サイクル数が増すにつれトレーニングの負荷が減っていくということです。何度も繰り返す、と聞いただけでうんざりとした顔をする人がいますが、実際にはトレーニングはどんどん容易にかつ快適になっていくのです。第1サイクルでは比較的入念なstepを踏みますが、その際の理解・記憶とセグメント分割を利用してそれ以降のサイクルはとんとん拍子にスピードアップしていきます。この第1サイクルでさえ、一回で覚えきろうなどという邪念はありませんので、負荷はひたすら暗記する作業に比べたら10分の1以下でしょう。

サイクルを回していると、4〜5回目からスムーズに短文が口から出てくるようになりますが、ここですぐにサイクル回しを止めないで下さい。たやすくできることを楽に繰り返すことにより「熟成」が起こり、深い刷り込みが起こるのです。けんかをする場合、相手が降参したらそこで攻撃を止めるのがルールでしょう。しかし、トレーニングでは、相手が無抵抗になっているときにさらに馬乗りになって殴りつけてとどめをさすことが肝心です。淡白にトレーニングを切り上げ捕まえたはずの獲物を取り逃がさないで下さい。サイクルは楽になってからさらに4〜5回すのが標準です。つまり最低8回くらいは回すことになります。

基本、「中国語独学完全マップ」のタスクでは30分程度で24文をできるだけ多く「中作文の流し」を行ってください。

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上の表は瞬間中作文の手順のまとめです。このように1つずつすべてのタスクについて合計8サイクルを行いましょう。全てT030から順番に第1サイクルを行うのではなく、以下のように 3つ程度のタスクをまとめて、1サイクルやったら、次の3つへ行き、その後前に戻るなど、少し時間があいたタスクをサイクルで思い出すような形で進めるとよいでしょう。


→T030の第1サイクル

→T037の第1サイクル

→T044の第1サイクル

→T030の第2サイクル

→T037の第2サイクル

→T044の第2サイクル

→T051の第1サイクル

→T058の第1サイクル

→T065の第1サイクル

 

→T051の第2サイクル

→T058の第2サイクル

→T065の第2サイクル

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以上です。