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【中国語】文の構造を分析する方法

中国語の文章を読解(精読)し、100%意味を理解するには、文章を構成する各文の構造(文成分の関係)を把握し、文としての意味を理解する必要があります。

以下、文がどのように成立するのかを確認し、文の構造を分析する方法を説明します。

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文はどのように成立するか?

字→形態素→語(単語)→フレーズ→文という流れで、文がどのように成立するかを理解しましょう。文はさらに、段落、文章になります。

  • 【咖啡】は「形態素」(次項目を参照)であるが、【咖】や【啡】は字音だけで字義のない字で「形態素」ではない。
  • 【咖】や【啡】は「形態素」ではなく、単独では意味を持たない「字」に過ぎない。

形態素【语素[yu3su4]】

  • これ以上分割しては意味のなくなる「意味を有する最小の単位」を形態素という。

例:【咖啡】【们】【葡萄】など

語(単語)【词[ci2]】

  • 語(単語)とは「独立して運用できる,意味を有する,最小の単位」のこと。
  • 漢字で表記する中国語では一つ一つの字がそのまま語になるわけではなく、単語の認定が容易ではない。(アルファベットを綴って書き記す言語では語(単語)はは明確)

例:

  • 语(形態素) + 言(形態素) → 语言[言語](単語)
  • 【我们】の【们】は形態素だが、語ではない(独立して運用できない)。
  • 【咖啡】は形態素であり、語でもある。

フレーズ(連語)【词组[ci2zu3]】

  • 「単語」と「単語」を一定の方式で組み合わせたものを「フレーズ」(または「句」「連語」)という。
  • 「単語」と「フレーズ」、或いは「フレーズ」と「フレーズ」を組み合わせても「フレーズ」になる。
  • 「単語」と「単語」が組み合わさり「フレーズ」になる構成方式は、7種類ある。下表を参照。(主述関係、動目関係、動補関係、修飾関係(連体)、修飾関係(連用)、並列関係、連動関係)

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引用:『よくわかる中国語文法』P13

  • この「フレーズ」の7種類の構成方式は、単語(※)の構成方式と同じとなります。上表左側。※具体的な意味を表す形態素からなる複合語

文【句子[ju4zi0]】

「フレーズ」と「単語」はある条件で「文」となります。フレーズ(または単語)から文が成立するには次の3つの条件が必要となります。

  1. 前後に比較的大きなポーズ(休止)があり、一定の”语调”(yu3diao4)(イントネーション)をそなえている。書きことばでは、それらが句読点で示される。
  2. それ自身が独立し得る連語でなければならない。”吃了饭”(ご飯を食べ)や”吃完饭”(ご飯を食べ終え)などの連語は独立できないので、文といえない。
  3. たとえ1語でも、一定の伝達内容を有している。

輿水優『中国語わかる文法』P40を参照

文はどのようなものがあるのでしょうか?

語からフレーズを作る場合には、次の7種類があることを確認しました。

主述関係、動目関係、動補関係、修飾関係(連体)、修飾関係(連用)、並列関係、連動関係

この内、「主述関係」の「フレーズ」が「文」になると、「主述文」(パターン1)となり、その他の種類のフレーズが文になると「非主述文」(パターン2)となります。

主述文の例

①我来(私は来ます)

→我(主語) + 来(述語) 

②我喜欢看中国电影。(私は中国映画を見るのが好きだ)

→我(主語) + 喜欢(述語) + 看中国电影(目的語)

③小李的妹妹昨天买到了 新出版的书。

小李的 (定語)→妹妹(主語) ll 昨天(状語)→买(述語)←到(補語) 了。  新出版的(定語)→书(目的語)

(李さんの妹は機能新しく出た本を買った)

非主述文の例

④谁?(誰?)

⑤好(よし。)

⑥小心!(気をつけて!)

⑦加油!(頑張れ!)

⑧地震!(地震だ)

⑨下雪了。(雪だ)

⑩是我。(私です)

⑪什么事?(何の用ですか)

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文の構造を分析する方法

パターン1:主述文

まずは、主語+述語が骨格となっている「主述文」の分析方法を説明します。大半がこのパターンになります。

文の意味を理解するには、文の構造を理解することが必要です。

文の中における各単語の役割は「文成分」と呼ばれており、以下6種類です。

  1. 主語(「…は、…が」にあたる、話題の部分)
  2. 述語(「…する …だ」にあたる話題に対する説明の部分)
  3. 目的語
  4. 定語(連体修飾語)
  5. 状語(連用修飾語)
  6. 補語

この内、主語、述語が骨格となり、目的語、定語、状語、補語は二次的な成分です。

「主述文」は次の4種類です。

  1. 動詞述語文
  2. 形容詞述語文
  3. 名詞述語文
  4. 主述述語文

では、早速「動詞述語文」を例に、文を分析してみます。

■文の構造を分析する方法

まず、主語と述語を特定する。さらに、必要があれば目的語、定語、状語、補語の関係を理解する。

例1

我来(私は来ます)

我(主語) + 来(述語) 

↑こちらの文の文成分は、「主語」と「述語」のみの簡単な文で簡単に理解できます。

例2

我喜欢看中国电影。[私は中国映画を見るのが好きだ]

我(主語) + 喜欢(述語) + 看中国电影※(目的語)

↑こちらの文の文成分は、「主語」と「述語」と「目的語」があります。「看中国电影」が「目的語」ですが、これは、看(見る)+中国电影(中国映画)という動目関係の「フレーズ」が「目的語」になっています。

例3

小李的妹妹昨天买到了 新出版的书。

定語→主語 ll 状語→述語←補語 + 定語→目的語

小李的 (定語)→妹妹(主語) ll 昨天(状語)→(述語)←到(補語) 了。  新出版的(定語)→(目的語)

(李さんの妹は機能新しく出た本を買った)

↑「定語」や「状語」があるので一見複雑に見えますが、主要成分だけ抜き出せば「妹妹(主語)买(述語)书(目的語)」と簡単な構造であることがわかります。

文成分の順序は、「修飾語は前に、補語後ろ」

文成分の順序は、「修飾語は前に、補語後ろ」と覚えましょう。「李さんの」は「妹」を、新しく出た」は「本」を修飾している連体修飾語、つまり修飾語です。「昨日」は「買う」を修飾している連用修飾語、つまり状語です。連体修飾語も連用修飾語もどちらも、すべて被修飾語(「中心語」という)の前に置かれます。日本語と同じです。「修飾語は前に」です。

一方補語は、用言(動詞や形容詞)の後ろについて補足説明をする語です。補うという以上必ず後ろから補います。上の例では、「買った」(买)結果、「品物が手に入った」(到)ということです。「補語は後ろ」です。

パターン2:非主述文

  • 主述関係以外の「フレーズ」や「単語」だけでも、イントネーションを加えることにより、そのままの形で文になります。「主語+述語」の組み立てではないので、非主述文といいます。
  • 例:谁(単語)→谁?[誰?](文)
  • 例:进来(フレーズ)→进来![入りなさい](文)

参考:輿水優『中国語わかる文法』P40〜文の成立と種類

文には、【他来。(彼は来ます)】のような先のパターン1「主語+述語」からなる「主述文」と、「主語+述語」の形になっていないこちらのパターン2「非主述文」があります。後者に相当するものとして、「一語文」や「無主語文」があります。

一語文

谁?(誰?)

好(よし。)

小心!(気をつけて!)

加油!(頑張れ!)

地震!(地震だ)

無主語文

下雪了。(雪だ)

是我。(私です)

什么事?(何の用ですか)

非主述文は、命令文や感嘆文などを含み、そこまで複雑な構造ではないので分析の必要はありません。

複文の場合

これまで見てきた文は、単文と言われるものです。意味的に関連の深い2つ(またはそれ以上)の単文を結びつけた文を複文といいます。中国語でいう複文は、互いに他方の文成分にはならない節で構成されたものです。

参考:『よくわかる中国語文法』P252〜

複文は前文と後文の意味的関係をしっかりと理解するよう意識してください。

例:

虽然我以前看过这本书,但是主要内容都忘了。
(私はこの本は以前読んだことがあるが,主な内容は忘れてしまった。)

她因为病了,所以昨天没来上课。
(彼女は病気なったので,昨日は授業に来なかった。)

今天晚上你要是有时间,就到我家来玩儿吧。
(今晩もし時間があったら,私の家に遊びに来てください。)

注意点

文の構造を分析する際には以下を知っておきましょう。

1.主語と述語の意味的な関係は多様

主語と述語の関係は「行為者ー行為」となるだけでなく、「動作の受け手ー行為」など様々な種類があるので、基本的には「話題ー説明」の関係であると理解しておきましょう。「陳述の対象ー陳述」とも言えます。

参考:『Why?にこたえるはじめての中国語の文法書』P155〜

2.「品詞」の意味を理解しておく

  • 名詞,動詞,形容詞…といった品詞分類は、「動作行為を表す語は動詞」というように、意味によって分けられているのではなく、文法的な性質が共通する語を1つのグループにまとめています。
  • 形態変化(いわゆる活用)のある言語(英語など)では、単語の外形的な特徴から品詞を分けることができるが、中国語ではその単語の連語(フレーズ)や文の中での用法を調べ、どのような語とどのように結びつくか、そしてその結合においてどんな働きをするかなど、文法的な機能を基準に分類する。
  • 「文成分」と「品詞」は全く別レベルの概念です。どのような「文成分」になれるかが「品詞」分類の重要な基準です。

参考:輿水優『中国語わかる文法』P146(品詞)

まとめ

以上、文の意味を理解するために、文の構造(文成分の関係)を分析する方法を説明しました。

文は、字→形態素→語(単語)→フレーズ→文という流れ考えることができました。

文は、「主述文」と「非主述文」がありますが、前者はまず、主語と述語を特定することで構造を把握しましょう。さらに、複雑な文でも、目的語、定語、状語、補語がどのような関係で主語と述語に関わっているかを捉えれば、パターン化された構造で理解可能です。

複文は前文と後文の意味的関係をしっかりと理解しましょう。

中国語の文章を「精読」する場合には、是非、このように構造を把握しましょう。

より詳しく理解するために

本記事では、要点のみの説明でした。以下の教科書を読んで、さらに豊富な例文とともに深く理解しましょう。

①「形態素」「単語」、「フレーズ」、「文」という概念を理解

  • 丸尾誠『よくわかる中国語文法』11〜14ページ
  • (上の本がなければ本記事でOK)

②「文成分」、「品詞」という概念を理解

  • 丸尾誠『よくわかる中国語文法』182〜231ページ
  • 相原茂『WHY?にこたえるはじめての中国語の文法書』154〜164ページ

■上記①と②をより詳しく

  • 輿水優『中国語わかる文法』40ページ〜