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音読のコツ(単語から文へ)

発音基礎が固まったら、次は文の音読をします。「410音節表」と「声調20パターン」で要素要素の発音はできるようになりましたが、次は「文」そして「文章」をスムーズに読むことが求められます。

そのために、音読(文、文章の音読)を沢山行います。

(1)文を読む方法

まず、前提として発音の「自己モニター能力」が必要です。これは、母音、子音、声調の観点で、自分の発音が問題ないか自分で自信を持って判断できることです。

  1. まずは、限界までゆっくり発音して、母音、子音、声調を一文字ずつ最大限丁寧に正確に発音します。
  2. 回数を重ねて慣れてきたら徐々にスピードを上げます。(時間を測って、正確性を保ちつつ速く読めるように)

※ピンインを正確に読むことに慣れたら、漢字だけ見て読みましょう(意味に集中できる分、スムーズになります)

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(2)文(文章)を読む(音読)のコツ

上記に加え、語調や語感を掴むために以下も混ぜながらトレーニングしていきましょう。

①音声の特徴を書き込む

ネイティブの発音を聞いて、ピンイン以外の音声の特徴を確認しテキストに書き込みます。

  1. ポーズ(区切り):/
  2. 強調: V
  3. 音のつながり:ー
  4. 速く発音されているフレーズ:→
  5. 弱く発音されている箇所: ( )

②リピーティングする

ネイティブの発音を数秒などこまめに止めて、リピーティングします。頭を使わず、聞こえたとおりに感覚的に再現します。

③区切りごとに何回も読む

ネイティブの発音の音声で、1つのまとまりで発音されているところを、連続で10回以上繰り返し発音して、全体を読みます。

例えば、

慢跑的时间取决于慢跑者的训练程度
mànpǎo de shíjiān qǔjuéyú mànpǎozhě de xùnliàn chéngdù

このような文であれば、

慢跑的时间 / 取决于 / 慢跑者的 / 训练程度

と分けて、

慢跑的时间 × 10回

取决于 × 10回

慢跑者的 × 10回

训练程度 × 10回

と読み、

全体を

慢跑的时间取决于慢跑者的训练程度 ×10回

読んで、次の文に行き、文章の最後まで読みます。

④シャドーイングする

ネイティブの中国語の直後(1〜2秒後)に、ネイティブ音声に被せて発音します。ネイティブ音声の手がかりがない音読では、音節や単語ごとに区切られた発音になり、まとまりがなくスムーズに読めない可能性があります。ネイティブ音声を真似するようにすると、リズムを掴めます。中国語のスクリプトは見ずに行います。

スクリプトを見ながら、ネイティブ音声に同時に被せて読むオーバーラッピングという方法も、リズムを体得する上で役に立ちます。

⑤ディクテーションしてから音読に入る

新しい文章の音読に入る前に、まずディクテーションをしてから音読に入ります。そうすると、音に意識が向きやすくなります。

⑥漢字だけ見て読む

ピンインではなく、漢字だけ見て読めるようにしましょう。漢字で読むと、意味と構造を理解しやすくなり、区切りや一気に読むべきところが自然とわかるようになるでしょう。

⑦文字を見ずに読む

ピンインを見ず漢字だけでも読めるようになったら、次は文字を見ずに、スクリプト(本)から目を離して顔を上げて、発音してみましょう。

つまり、一定時間記憶しておく必要があります。まずは、2〜3文程度やってみましょう。これにより、「決められたものを読む感覚」から、「意味を伝える行為として発話する感覚」へ移行できます。

⑧暗唱する

2〜3文の暗記ではなく、一定のまとまりのある文章を丸暗記し、意味を理解しながら発話します。これが暗唱です。

まずは、1分程度で発話できる200〜300字程度の文章がよいでしょう。

暗記するには、文の構造を(自分で作文として使えるくらいまで)把握し、各文やその繋がり、全体の意味を十分理解していないとできません。ただの音声だけの記憶というのは不可能です。1つのストーリーとして捉えることで暗唱できます。

ぎこちない発音から、スムーズな発音が身につき、文法や単語も“使える”レベルで鍛えられます。

⑨声門閉鎖を意識する

声門閉鎖とは、端的にいうと「促音」です。「がっこう」の「っ」のようにつまる音(促音)です。

この音は小さな「つ」ではなく、音がつまることを表す記号といえます。

実は中国語にもこのような促音(=声門閉鎖)が存在していますが、日本語のように「っ」と表記されるわけではありません。

この存在を意識するとメリハリのあるネイティブの中国語に近づけるでしょう。詳しくは「【中国語】声門閉鎖とは?よりネイティブに近づくために」をご覧ください。

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以上、単語から文(文章)を上手に読むためのコツを紹介しました。

一人でもできますが、可能であれば、上手に読めているか定期的に適切なフィードバックをもらうようにしましょう。